- 2024-5-29
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- Adden Energy, Luhan Ye, カーボン負極, デンドライト, マルチ電解質セパレーター, リチウムイオン電池, リチウム金属, リチウム金属電池, 全固体電池, 多孔質負極技術, 樹枝状結晶, 電気自動車(EV), 高ニッケル, 高速充電
全固体電池の開発会社である米Adden Energyは2024年5月14日、同社のリチウム金属電池が、電気自動車(EV)の実使用に求められる、室温環境下で10分未満の高速充電を達成したと発表した。
リチウム金属電池は、現在実用化されているリチウムイオン電池のカーボン負極の代わりにリチウム金属を使用し、理論上のエネルギー密度が2倍以上になると見積もられている。しかし、充放電時のリチウム金属が析出し、デンドライトと呼ばれる樹枝状結晶が成長しやすく、電池寿命の短さや短絡発生など、安全上の問題が実用化の障壁となっている。
同社のリチウム金属電池は、リチウム金属の負極と高ニッケルの正極を使用する。同社の最高技術責任者であるLuhan Ye氏は、「われわれの多孔質負極技術が、面積容量が4mAh/cm2の高い正極を可能にするとともに、マルチ電解質セパレーターが、デンドライトの形成を阻止します」と説明した。