- 2024-7-16
- 技術ニュース, 機械系
- 成層圏, 明星電気, 気象センサー, 気象用小型ゴム気球, 気象観測, 観測レーダー, 超小型成層圏観測プラットフォーム, 飛行高度維持制御装置
IHIのグループ会社の明星電気は2024年7月12日、気象用小型ゴム気球を使い、低コストで長時間成層圏に滞空できる「超小型成層圏観測プラットフォーム」を開発し、実証試験に成功したと発表した。今後、このプラットフォームを利用したサービスの開発を進める。
同社は、気象用ゴム気球で装置を浮上させ、上空の気象データを観測するラジオゾンデを製造する国内唯一のメーカー。成層圏で観測が可能なさまざまな装置を開発し、気象観測機器や人工衛星の開発にも関わっている。こうした技術を生かし、コストを抑えながら、成層圏からさまざまな観測ができる手法を開発した。
今回、開発したプラットフォームには飛行高度維持制御装置が搭載されており、さまざまな機器を搭載して数日間、成層圏にとどまることができる。気象センサーや携帯通話機器、撮影装置、電波による観測レーダー、信号の中継器などの搭載を想定しており、気象観測や通信など幅広い用途での活躍が期待される。また、ゴム気球の機動性を生かし、災害時の上空からの監視や調査にも利用できる。
同社では今後、プラットフォームよる試験的なサービスの提供に向け、市場のニーズの把握やさらなる改良、性能向上を進めていく。