バイオマス資源廃棄物を用いた量子ドット型抗菌剤を開発 GSアライアンス

GSアライアンスは2024年7月16日、廃紙や廃木材、オレンジの皮といったバイオマス資源廃棄物を用いた量子ドット型抗菌剤を開発したと発表した。

同抗菌剤で使用される量子ドットは、バイオマス資源廃棄物から合成されており、有機系量子ドットや炭素系量子ドットの一種となる。銀や銅などのナノ微粒子を用いる場合と比較して、コストを低減できる。

有機系量子ドットや炭素系量子ドットは、菌の細胞壁、細胞膜に付着した後に菌の細胞内に入り、遺伝子変異や活性酸素種を生じさせることで抗菌性を発揮するといわれている。

また、菌の酵素の活性を妨げ、菌のペプチドグリカンの生成を阻害して、菌にダメージを与える効果もあるとみられる。

さらに、原料に用いた植物が有するポリフェノールやフラボノイド、カテキン、アルカロイド、サポニン、テルペノイドといった性質を引き継いでいるため、これらの抗菌性も受け継いでいる可能性がある。

加えて、農業に使用する場合は、畑などで太陽光に当たることで励起子や励起電子、活性酸素種などが生じる。光触媒と類似の作用で抗菌、抗ウイルスの効果が発現する。

抗生物質を殺菌に用いた場合は、菌が進化し、これらに耐性を有する菌が生じることが課題となる。同発表によると、今回のような炭素系量子ドットを抗菌剤に用いた場合、多剤耐性菌が生じにくいという研究報告も存在するという。

同社は今後、今回の抗菌剤が抗ウイルス性や抗カビ性も有するかどうかを検証する。また、天然系抗菌剤や抗ウイルス剤、抗カビ剤、農薬としての実用化を目指す。

抗菌試験
(左)抗菌剤なし
(右)廃木材から合成した量子ドット抗菌剤あり

関連情報

廃木材、廃紙、オレンジの皮などのバイオマス資源廃棄物から GSアライアンスが量子ドット型抗菌剤を開発

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