100%水素を使用する新型燃料電池で、60%の電気変換効率を達成 米Bloom Energy

電力システム技術を開発する米Bloom Energyは2024年8月5日、同社の固体酸化物形燃料電池(SOFC: Solid Oxide Fuel Cell)技術を利用した「Bloom Energy Server」ソリューションが、水素を100%とした燃料の場合で約60%という高い電気効率を達成したと発表した。

同社の燃料電池技術は、天然ガス、水素、およびその混合燃料で動作する。これにより、従来のレシプロエンジンやタービンと比較して、窒素酸化物(NOx)などの環境汚染物質の排出量が極めて少ない。

開発したSOFC技術は、タービンやレシプロエンジンのような従来型の燃焼技術に比べ、直接的な電気化学変換による電力生成機構によって、エネルギー転換技術として独自の立ち位置を確立している。既存の燃焼技術と比べて電気効率が大幅に高く、環境汚染物質もごくわずかだ。

また、SOFC技術は高温での熱利用が可能なため、吸収式冷凍機や工業プロセス、建物の暖房など多様な用途に応用できる。この特徴は、顧客企業に新たな価値を提供し、水素燃料の導入を加速させることにつながる。

データセンターや先端製造業など、電力需要の高い産業分野にとって、効率的な分散型の電力生産システムは重要な役割を担う。同技術をほかの再生可能エネルギー源と組み合わせることで、クリーン電力を24時間365日供給できるようになる。

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