- 2024-9-17
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- 21フィートコンテナ, 565Ahリン酸鉄リチウム(LFP)電池, IP55, IRA第45X条, ME6, Microvast, エネルギー貯蔵システム(ESS), オーバーホール, コバルト, ニッケルマンガンコバルト(NMC)電池, バッテリーソリューション, モジュール式冷却システム, 再生可能エネルギー, 窒素保護, 耐腐食性規格C4, 防水規格, 電池
電池メーカーの米Microvastは2024年8月8日、コンパクトで高エネルギー密度の電力貯蔵システム(ESS:Energy Storage System)である「ME6」と、大容量のバッテリーソリューション「565Ahリン酸鉄リチウムイオン(LFP)電池」を発表した。
LFP電池で構成されるME6システムは、1万サイクルを超える耐久性とオーバーホールに対応した設計により、最長30年の寿命を設定した。また、モジュール式冷却システムを内蔵した21フィート(6.4m)コンテナに実装し、6MWhという高いエネルギー密度を達成した。
信頼性の点では、防水規格がIP55、耐腐食性規格C4となっており、窒素保護による耐火性と耐腐食性を有する。また、LFP電池自体がニッケルマンガンコバルト(NMC)電池よりも熱安定性に優れるなど、火災や爆発のリスクが低い。
565Ah LFP電池はコバルトを含まないため、大規模な再生可能エネルギー事業において、より持続可能な選択肢になる。同社のLFP電池は、インフレ削減法(IRA)に基づく先端製造業に対する税額控除(歳入法45X)の適用を受ける見込みで、顧客にとって経済的魅力がさらに高まると同社は説明している。
本発表により、同社のテネシー州の工場は生産体制をNMC電池ソリューションからLFP電池システムに移行する。同時に、これまでコロラド州で組み立てられていたESS製品も同施設で組み立てる予定で、業務効率と納品スピードの向上を図る計画だという。