- 2024-12-20
- 技術ニュース, 機械系, 海外ニュース
- 35MW、6自由度、ドライブトレイン連続テストベンチ, SANY Renewable Energy, SI-270150, 再生可能エネルギー, 加速寿命エージング試験, 大型風力タービン, 定格出力, 実用運転, 風力発電
中国のSANY Renewable Energyは、2024年11月16日、同社の15MWの大型風力タービン「SI-270150」が、定格出力での運転に成功したと発表した。この結果は同社にとって、風力発電におけるマイルストーンを達成したかたちだ。
このタービンは直径270mのローターを搭載し、耐用年数は25~30年を想定している。中/高風速に対応する性能で、平均風速が秒速9mの条件下では年間最大で約5600万kWhを発電する。
この出力15MWの風力タービンの実用化に向けて、SANYは2段階の厳格なテストを実施する予定だ。まず、試験用の風力発電施設で1年以上の実用運転を行い、約2000項目に及ぶ性能テストを経て、実際の環境下での信頼性を検証する。
さらに同モデルの試作機を用意し、同社の世界最大の試験設備「35MW、6自由度、ドライブトレイン連続テストベンチ」を使用して、加速寿命エージング試験を並行して実施する。ここでは、試験期間の18カ月で30年分に相当する運転条件を再現し、耐久性を確認する。
従来の風力タービンと比較して、設置面積当たりの発電量が大幅に向上することで、風力発電所をより効率的に運営できる。本プロジェクトは、世界各国が掲げる再生可能エネルギーの導入目標に向けて、技術的な突破口となるとの期待がある。