最高時速247kmの爆速トラクター、ギネス記録を更新

イギリスの農業機械メーカーJ.C.Bamford Excavator(JCB)のトラクター「Fastrac Two」は2019年11月17日、平均時速135.191マイル(217.57km)を達成し、「世界最速のトラクター(改造車)」としてギネス記録に認定された。

Fastrac Twoは、7.2リッター6気筒ディーゼルマックスエンジンと、電動スーパーチャージャーシステムを採用し、出力は1016馬力、トルクは2500Nmを超える。

JCBは6月にも、前身となる「Fastrac One」を使って最速記録を樹立している。今回、標準的なFastracの部品を50%以上使いつつ、車体の軽量化や空力の改善を図り、前回の記録である時速103.6マイル記録(166.7km)を大幅に更新することとなった。

ボンネットはスチールからアルミニウムに変更し、さらに車体にカーボンファイバーを使用するなど、市販のFastracより3500kgもの軽量化に成功。さらに、空力解析と設計の改善で、Fastrac Oneよりも空気抵抗が10%減少した。加えて冷却システムやブレーキ性能、スムーズなギアチェンジなど、入念な分析と検証が行われた。

世界記録への挑戦は、1.92マイル(約3km)の滑走路を持つエルビントン飛行場で行われた。トップスピードは時速153.771マイル(247.47km)に達している。運転を担当したGuy Martin氏は「これは一大事業だ。自分はマシンの中の小さな歯車に過ぎないが、それを非常に誇りに思っている。このトラクターを完璧なものにしたJCBと技術チームに感謝している」と語っている。

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