トヨタ自動車が開発したAIバスケットボールロボット「CUE6」が24.55mのロングシュートを決め、「ヒューマノイドロボットによるバスケットボールショットの最長距離」のギネス世界記録に認定された。2019年に「人型ロボットによる連続フリースロー回数記録(2020回)」を達成しており、CUEシリーズとして2回目のギネス記録認定となる。
CUEは、2017年にトヨタ自動車の社内プロジェクトとして開発が始まり、人工知能がどれだけ人間と同様の精度と適応性を達成できるかをひとつのテーマとしている。CUEは単に機械的にボールを投げるだけでなく、リアルタイムで姿勢や腕の位置、ショットの強さを修正することができ、今回のチャレンジでは2本目でシュートを決めた。人間によるロングシュートの世界記録は、2022年に認定された34.6mだが、幾度もチャレンジしてのことだった。
開発責任者の野見知弘氏によると、当初人間と同じ投げ方で投げさせてみようとしたが、うまくいかず、CUE自身がロボットの構造をベースに人工知能で学習して、最も効果が出る投げ方を考えて導き出したのが今のフォームだという。同氏は「何か面白いこと、面白いものを作って、ものづくりの力で、日本はまだまだやれるというのを情報発信できたらと思います」とコメントしている。