- 2025-3-13
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- AESA(Active Electronically Scanned Array:アクティブ電子走査アレイ)レーダー, APG-83, Block50(F-16C/D), F-16, F-16 Block70(注:F-16V最新近代化改修型), L3Harris Technologies, Viper Shield, エドワーズ空軍基地, キルチェーン, ミッションコンピューター, ミッションモジュラーコンピューター, 完全デジタル電子戦システム, 次世代ミッションコンピューター, 航空電子機器サブシステム

Photo courtesy of Lockheed Martin
アメリカの防衛/宇宙関連テクノロジー企業L3Harris Technologiesは2025年2月4日、完全デジタル電子戦システム「Viper Shield」をカリフォルニア州エドワーズ空軍基地の第412試験航空団が運用するF-16に搭載し、初飛行を完了したと発表した。
米空軍のF-16実験テストパイロットAnthony Pipe氏は、「今回の飛行は、F-16と戦闘員にとって最新の能力強化の幕開けとなる。Viper ShieldをF-16 Block70(※)と組み合わせることで、従来のBlock50(F-16C/D)と比較して飛躍的に高性能となる」とコメントしている。
※F-16V最新近代化改修型
飛行には、ミッションコンピューターやその他の航空電子機器サブシステムの互換性、および「APG-83」AESA(Active Electronically Scanned Array:アクティブ電子走査アレイ)レーダーとの相互運用性に関する一連のリスク低減テストが含まれている。
Viper Shieldは、最新のレーダー脅威を即座に検知し、高度な妨害電波で敵のキルチェーンを混乱させることで対抗する、低リスクかつ低コストのシステムだ。他のデジタル電子戦システムとは異なり、Viper Shieldは機体に対する最小限の改修で全てのF-16 Blockと統合することができる。また、現行のミッションモジュラーコンピューター、または次世代ミッションコンピューターのどちらでも完全に設定することができる。
L3Harris Technologiesの宇宙/空中システム部門社長Ed Zoiss氏は、この試験でマイルストーンを達成したことを受け、2025年後半にシステムを納入する準備が整ったと語る。Viper Shieldは、6カ国の国際パートナーのF-16戦闘機群に最先端の電子戦能力を提供することになる。