- 2017-5-31
- 用語集
- LCP, Liquid Crystal Polymer, 液晶ポリマー
液晶ポリマー(LCP:Liquid Crystal Polymer) とは?
液晶ポリマーとは、溶融すると結晶構造がくずれる一般的なプラスティック樹脂と異なり、溶融しても強い分子間力によって結晶を保ち、分子直鎖が規則的に並んだ液晶状態を示す熱可塑性樹脂だ。スーパーエンジニアリングプラスティックと呼ばれる合成樹脂に属する。優れた耐熱性を備え、剛性・弾性、成形流動性に富む一方で、衝撃や摩耗には弱い。
この性質を生かし、コネクタやリレースイッチなどの電子部品、フィルム成型したものが電子回路基板素材や光学フィルムとして用いられる。自動車の電装・機械部品類、航空宇宙関連部品、事務機器の部品、さらには繊維へと幅広く使われている。近年、ウェアラブル機器用途にも採用が増えており、市場は今後も拡大する見込みだ。
液晶ポリマーを取り扱う企業は?
液晶ポリマーについては、企業がそれぞれのブランド名で開発・製造・販売している。デュポンが「ゼナイト(Zenite)」、ポリプラスチックは「ラぺロス(LAPEROS)」、住友化学は「スミカスーパーLCP」、東レは「シベラス(Siveras)」、上野製薬が「UENO LCP」、またJXエネルギーの「ザイダー(XYDAR)」、DICの「オクタ(OCTA)」などがある。
液晶ポリマーに携われる求人は?
液晶ポリマーを使った製品が増えていることから、電子・機械部品の設計製造に関わるエンジニア、オペレーターが求められている。また、外資系大手の精密化学会社や電子会社が液晶ポリマー研究開発者を募集している。