65歳以上でも働けるのは「専門的な能力・スキルが求められているから」(36.5%)

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~働くシニアの満足度(76.0点)は、働けていないシニアの満足度(65.9点)を上回る~

ポイント

  • 65歳以上で働いているシニアの月収、45.0%が10~30万円
  • 65歳以上の仕事、30.0%が「自分で起業」して確保。21.0%が定年前の勤務先で働く
  • 「通いやすい」「勤務日数を融通」「能力・経験が生かせる」仕事で働きたいが、希望どおりにいかない現状
  • 65歳以上になっても働けているのは「専門的な能力・スキルが求められているから」(36.5%)
  • 働くシニアの満足度は76.0点。働けていないシニアの満足度65.9点を大幅に上回る

調査概要

エンジニアのためのキャリア応援マガジン「fabcross for エンジニア」は、65歳以上の男女2000人を対象に、「シニアの労働観・労働実態」に関する調査を実施しました。

同調査の中から、今回は「働きたい」と考え、週1日以上は働いているシニアに尋ねたアンケート結果を紹介します。

「fabcross for エンジニア」を運営する株式会社メイテックは、7000名のエンジニアを正社員雇用しエンジニアリングソリューション事業(派遣型・受託型)を展開しております。2017年3月末時点で200名以上の定年到達エンジニアがおり、2020年には400名を超える見込みです。生涯を「エンジニア」という一つの職業を軸にしたプロフェッショナルとして生きていくことができる「生涯プロエンジニア®」という働き方を今後も確立していきます。

前回から「シニアの労働観・労働実態」に関する調査データをご紹介しておりますが、定年を迎えてからもやりがいのある仕事を続けていくためには、どのようなキャリアを築いておく必要があるのでしょうか。

今回は同調査の中で、「とても働きたい」「ある程度は働きたい」という意欲を示し、週1日以上は働いていると答えた回答者に、現在の収入、仕事の見つけ方、今も働けている理由などについて尋ねてみました。

調査結果サマリー

65歳以上で働いているシニアの月収、45.0%が10~30万円

・意欲を持って週1日以上働いている65歳以上シニアの月収は、いくらくらいなのだろうか。現在の月収を聞いてみたところ、「10万円以上 20万円未満」という回答が最も多く、24.5%を占めた。次いで「20万円以上 30万円未満」が20.5%。合わせて45.0%が10万円以上 30万円未満の月収ということになる。

・働いているシニアの月収について平均値を算出してみたところ、29.2万円となった。

65歳以上の仕事、30.0%が「自分で起業」して確保。21.0%が定年前の勤務先で働く

・65歳以上のシニアは、どのようにして今の仕事を見つけたのだろうか。最も多かったのが「自分で起業した」(30.0%)で、「取引先・仕事仲間・知人などが仕事を紹介してくれた」(14.5%)が続いた。「定年を延長」(8.0%)や「退職した後に再雇用」といった形で、以前からの勤務先に勤めている人は合わせて21.0%だった。

「通いやすい」「勤務日数を融通」「能力・経験が生かせる」仕事で働きたいが、希望どおりにいかない現状

・“現在働いている仕事”と“希望している仕事”はどんな特徴に当てはまる仕事かと複数回答可の形式で質問し、“現在働いている仕事”と“希望している仕事”のギャップを調べてみた。

その結果、シニアが“希望している仕事”は「自分の能力を生かせる」(38.5%)、「自宅から通いやすいエリア」(27.5%)、「勤務日数について融通してくれる」(25.5%)、「これまでの職場と同じ業種」(22.5%)、「これまでの職場と同じ職種」(22.0%)であることが分かった。

・“現在働いている仕事”と比較してみると、「同じ業種」(現在:20.5%、希望:22.5%)、「同じ職種」(現在:20.0%、希望:22.0%)については概ね満たしているようだが、「自宅から通いやすいエリア」(現在:17.5%、希望:27.5%)、「勤務日数について融通してくれる」(現在:15.5%、希望:25.5%)、「自分の能力・経験が生かせる」(現在:30.0%、希望:38.5%)という面では希望どおりの仕事ではないことが伺える。

・また「これまでに経験したことがない業種・職種」を希望する人は5.5%に過ぎなかったが、19.0%が“現在働いている仕事”は「これまでに経験したことがない業種・職種」だと回答した。不本意ながら、「これまでに経験したことがない業種・職種」で働いている65歳以上シニアが多いと考えられる。

65歳以上になっても働けているのは「専門的な能力・スキルが求められているから」(36.5%)

・65歳以上のシニアに「今も定期的に働けている理由」を聞いてみた。複数回答可で選んでもらった結果は次のグラフのとおり。「自分の専門的な能力・スキルが求められているから」(36.5%)、「自分のこれまでに残した実績が評価されているから」(30.5%)を選んだ回答者が多かった。

・「今も定期的に働けている理由」を自由回答形式で詳しく答えてもらった。主な回答として、次のようなものがあった。

<能力・スキルを評価されている>
・過去の経験と人脈が生かせており、今の会社に貢献できているため
・業務内容に精通しており、会社に貢献している
・医療業なので患者さんに求められている
・長い付き合いでの信頼関係があり、仕事が受注できている
・役員として従来の経験と人材教育面で採用を継続されている
・専門性のつよい職種職場だから、常雇いではないが非常勤として引き続き、以前の業務を継続して担当。これまでの実績や対人関係をスッパリ切るのではなく、余韻を残していた方が良いと思ったため
・自分の技量が活かせる職種にした。家電製品販売で第2種電気工事士免許取得しての電気工事、エアコン取り付け工事、テレビ用アンテナ工事などで需要はかなりあります
・自分の経験と努力が報われたと考えている。今もスキルアップしながら仕事をしている。この歳になっても現在の仕事が好きである
・電子機器システムの維持・メンテナンスは、過去の専門技術を生かせる。また、顧客のすぐ近くに常駐しての対応なので、職場が近いということで続けやすい
・コンピューターシステム運用という特殊な職種だから
・会社内外の状況に詳しい。技術面から人事・総務面までの広範囲の知識に長けている
・機械技術的な能力と先見性かと思います
・一つの仕事をしていれば、自ずと経験が増え、今まで気がつかなかったことが見えてきたり、できなかったことができるようになるという、積み上げ(実績)の結果が活きてくるので、より仕事が面白くなってきたからです。人間は捨てたもんじゃぁありませんよ
・過去に得たスキルが活用できる。教育の場なので、仕事に対する情熱、責任感。知的刺激などが有り精神的に充実できる。若い人と接するので精神的にも活性化する

<健康面に不安がない>
・自営業で健康面で不安が無いので働ける間は働くつもりでいます
・将来的には不安はあるものの、現在は心身共に健康である
・人はやはり社会と何らかのつながりを持っていないと、心や体が正常でなくなるのではないかという不安がある。今までの業務にも真正面から取り組んできたので、体も心も社会で稼げる状態にあると思っています
・現在の仕事は肉体労働であるため、体をしっかり使っている。健康にもいいし、心地よい眠りを与えてくれる。それというのも若い頃から体を鍛錬しており、この年でも十分働ける健康状態にあることです
・健康に問題がないし、仕事をすることで社会との接点を保っていたいのが一番

<高齢者が働きやすい企業だから>
・基本的に生涯雇用の企業だから
・会社として高齢者の雇用に積極的であり高齢者が働きやすい組織に改組している

<後継者の不在>
・現状の業務を早急に引き継ぐ人がいない
・後継者が育っていないから

<その他>
・今の業務(技術職)が好きだから
・自分で起業して働いているので定年はないし、気軽に働ける
・定年後の仕事ですが、公共性があり、やりがいを感じられる仕事ができている。体を動かすことが、精神面、健康面でいい

働くシニアの満足度は76.0点。働けていないシニアの満足度65.9点を大幅に上回る

・現在の生活に対して、どの程度満足しているか、100点満点で点数付けしてもらったところ、働く意欲があって働けているシニアの満足度は平均76.0点だった。対して、働きたいが定期的に働けていないシニアの現在の生活への満足度は平均65.9点にとどまった。

調査概要

調査方法:ネットリサーチ
期間:2017年7月18日
対象:「とても働きたい」「ある程度は働きたい」と考え、週1日以上は働いていると答えた65歳以上の男性160人、女性40人

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