理研、シリコン基板上に窒化アルミニウム高品質結晶を製膜

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

理化学研究所は2016年12月15日、シリコン(Si)基板上に窒化アルミニウム(AlN)半導体の高品質結晶を製膜することに成功したと発表した。今回の研究成果は、安価で高効率な深紫外LEDの実現に向けての大きな一歩となる。

製造コストが高いことが、深紫外LEDの普及を阻害する要因の1つとなっている。安価なSi基盤上にAINを製膜すれば製造コストは下げられるが、そのやり方ではSi基板とAlNの熱膨張差が原因でAlN膜の表面にクラック(裂け目)が生じる。一方、クラック防止のためにAlN層を薄くすると、結晶成長時に発生する結晶のずれを表す貫通転位密度が大きくなり、深紫外LEDの発光層の発光効率が低下する。

そこで研究チームは、クラックの防止と貫通転位密度の低減を両立するために、加工シリコン基板(PSiS)上でAlNの結晶成長を行った。具体的には、PSiS上に一辺が6μmの三角格子状に並んだドット状のパターンを形成。その上に有機金属気相成長法(MOCVO法)でAlNの結晶を成長させ、クラックの入らない厚膜(~2μm)のAlN層の製膜に成功した。
20161216_4

PSiSのパターン上に製膜したため、横方向にAlN結晶が成長した部分には貫通転移は発生しない。そのため、貫通転移密度は従来の1×109cm-2以上から1×108cm-2以下まで低減し、発光層の発光効率の向上が可能となった。Si基板は容易に剥離できるため、縦型LED構造をとることで、LEDの光取り出し効率の大幅な向上も期待できる。

関連リンク

プレスリリース

関連記事

fabcross
meitec
next
ページ上部へ戻る