- 2024-4-30
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- リサイクル, 国連訓練調査研究所(UNITAR), 国際電気通信連合(ITU), 天然資源, 有害物質, 電子機器廃棄物
国連訓練調査研究所(UNITAR)と国際電気通信連合(ITU)は2024年3月20日、2022年の世界の電子機器廃棄物量が6200万トンに上り、リサイクル量の5倍の速さで増加しているとする報告書を発表した。
報告書によると、電子機器廃棄物の年間発生量は毎年260万トンずつ増加しており、2030年までに2022年比33%増の8200万トンに達する見込みである。一方で、2022年に適切に回収/リサイクルされた量は年間廃棄量のわずか約4分の1未満(22.3%)にとどまった。これによる本来回収可能な天然資源の損失は620億ドル(約9.7兆円)に相当し、電子機器に含まれる水銀などの有害物質が健康や環境に及ぼす悪影響も懸念される。しかし、報告書では回収/リサイクル率は今後さらに減少し、2030年には20%まで低下すると予測されている。
カテゴリ別の廃棄量では掃除機や電子レンジ、電子たばこ、おもちゃなどの小型機器が最も多い33%(2040万トン)で、パソコンや携帯電話などの小型ITと通信機器が460万トンだった。
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Electronic waste rising five times faster than documented e-waste recycling: UN