川崎重工は2024年7月29日、水素混焼大型ガスエンジン実証設備(定格出力7.5MW)において、水素30%混焼の試運転に成功したと発表した。同社によると国内初となる。
同実証設備は、高圧水素ガストレーラーによる水素供給設備と、都市ガスへの水素混合ユニットを設置。水素を5~30%の任意の割合で混合可能だ。また、安全性を考慮して、水素漏洩時に適切に検出できるガス検知器や、ベントラインへの窒素パージシステムなどを備える。
水素を30%の割合で都市ガスと混焼した場合、都市ガスのみの場合より約1150トンの二酸化炭素を削減できるという。今後、燃焼制御の最適化などを進めることで、2024年10月からの運用開始を目指す。
また同社では、高効率で低NOXなカワサキグリーンガスエンジンの水素混焼モデルの市場投入、および既設エンジンに対する水素混焼改造工事の展開を2025年に予定している。