- 2024-11-1
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- AI, Brimstone, C2/C3システム, Hellfire, ISR(情報、監視、偵察)プラットフォーム, Mayman Aerospace, RAZOR, RAZOR P100, アメリカ国防総省空軍基地, タービン駆動型VTOL試験機, ドローン, ホバリング, 空対地ミサイル, 空対空ミサイル, 自律飛行テスト, 高速有翼飛行
米Mayman Aerospaceは2024年10月1日、タービン駆動型VTOL試験機「RAZOR」の自律飛行テストに成功したと発表した。このテストは南カリフォルニアのアメリカ国防総省空軍基地で行われた。
RAZORは「RAZOR P100」のサイズと重量を再現したもので、同じ推進装置、エンジンジンバル、推力方向制御、飛行制御技術を採用している。今回の完全自律飛行テストの目的は、航空電子機器、推力方向制御、飛行制御法、ソフトウェア、指揮統制(C2)メカニズムといった主要システムの検証だ。特にホバリングから高速有翼飛行へのエンジンの移行に焦点を当てた。
今回、7つの自律ミッションセットを実施し、すべてのシステムが完璧に動作した。また、このテストにより自律離着陸の成功実績を積むことができた。
RAZORは多用途向けで、その制御システムにより重要な物資を迅速かつ安全に輸送できる。さらに、RAZORを改造して、BrimstoneやHellfireのような小型の空対空ミサイルや空対地ミサイルの運用範囲を拡大し、322kmを超える距離の精密攻撃を行うことも可能だ。
特殊な発射システムやインフラなしに垂直に発射できることから、ISR(情報、監視、偵察)プラットフォーム、目標指示機、ミサイル運搬システムとしても機能する。ドローンを迅速に迎撃する性能を備え、従来の巡航ミサイルに代わる費用対効果の高い選択肢となり得る。また、敏捷なAI駆動のC2/C3システムを搭載しており、従来よりもはるかに少ないコストで正確に搭載物を届けることが可能だ。推定最高時速は約805kmで、高画質での高度な監視技術も備える。
2025年には追加のテストが実施される予定だという。