イギリス陸軍、軍用トラックに搭載した高エネルギーレーザー兵器でドローンを撃墜

イギリス陸軍は2024年12月11日、高エネルギーレーザー兵器の試験結果を発表した。実戦を模擬した条件で、同兵器を装甲車両に搭載した状態で発射した結果、飛行中のドローンの撃墜に成功した。

同システムは、高精度なセンサーと追跡システムを持ち、赤外線ビームをエネルギーの形で標的に向けて照射する。レーザー兵器は弾薬と異なり、理論上は無限に発射できるという高いコスト効率が特長で、既存の兵器システムを代替する可能性がある。

実証実験は、レーザーシステムを装甲兵員輸送車「Wolfhound」に搭載した構成で実施した。この構成で、静止状態で飛行中の標的を追跡し、撃墜に成功した。

同プロジェクトは、国防省装備支援局(DE&S)と国防科学技術研究所(Dstl)からなるチーム「Hersa」と、英Raytheon UKが主導する産業コンソーシアムとの協力で開発した。実戦を想定した試験では、さまざまな距離、速度、高度によるすべての試射でドローンを撃墜した。

同技術は、ドローンの脅威が増大する現代の戦場において、より費用対効果の高い防衛手段になる可能性がある。イギリス国防省は1680万ポンド(約32億5600万円)の契約で、Raytheon等複数の企業と共同で開発を進めており、実戦配備に向けた評価を継続している。

関連情報

British Army successfully tests new drone-destroying laser – GOV.UK

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