300℃まで使用可能で寿命は6倍以上――ジェイテクト、「EXSEV軸受シリーズ」に超高温用グリース封入軸受を追加

ジェイテクトは2018年12月6日、特殊環境用「EXSEV(エグゼブ)軸受シリーズ」のラインナップに、300℃まで使用可能なグリース封入軸受を加えたと発表した。これにより、半導体製造装置など耐熱性が求められる設備において長寿命化が実現し、メンテナンスコストの低減などに貢献する。

近年の半導体製造装置においては、製造プロセスの短縮化に伴い装置内の温度が高温になる傾向がある。従来のグリースは200℃を超えると油分の蒸発が増え、増ちょう剤の熱分解が発生して使用できなくなるため、高温環境下では固体潤滑剤を使用していた。しかし固体潤滑剤は寿命が短いためメンテナンス期間も短いという問題があり、さらに高い耐熱性や耐久性を備えた特殊環境用軸受の研究開発が求められてきた。

このほど、ジェイテクトが開発したグリース封入軸受は、蒸発しにくい基油と熱分解に強い増ちょう剤を組み合わせたグリースを使用することで、300℃まで使用可能。従来の固体潤滑剤と比較して寿命は6倍以上になり、耐熱性が求められる設備においてメンテナンスコストの低減と作業の効率化に貢献する。

同開発品は、半導体製造装置メーカーなどをターゲットにしており、売上目標は年間2000万円。2018年12月から、徳島工場、国分工場、亀山工場、グループ会社のダイベアでの量産開始を予定している。ジェイテクトは、2018年12月12日から14日まで東京ビッグサイトで開催される「SEMICON Japan 2018」に、同開発品を展示する。

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