~成長には残業が必要? 31~40時間のグループで賛同率がピークに~
ポイント
- 残業時間が多いグループほど「日本は残業が多過ぎ」と感じていた
- 「残業ゼロになるよう幹部が仕事のやり方を考えるべき」、どの層からも賛同
- 多過ぎはむしろ弊害に? 「成長には残業が必要なときも」、残業31~40時間のグループで賛同率ピークに
- 「残業を減らすのは無理」、残業ゼロと71~100時間のグループで賛同率に3倍の開き
- 残業多いグループは「成果を出したい」から、少ないグループは「残業費をもらいたい」から残業する
調査概要
エンジニアのためのキャリア応援マガジン「fabcross for エンジニア」では、20~59歳の公務員・会社員1万145人を対象に、残業に関するアンケート調査を実施。先日、その調査データをまとめたレポートを公開しました。
今回は残業調査の第3弾として、残業時間に応じてグループ分けし、残業に対する考え方の違いを分析した結果をご報告します。
調査結果サマリー
残業時間が多いグループほど「日本は残業が多過ぎ」と感じていた
・「日本は残業が多過ぎる」という考え方への賛同率(「非常に当てはまる」「やや当てはまる」の合計)は、残業時間が増えるほど、増加する傾向にあることが分かった。残業が0時間のグループでは賛同率72.1%だったが、残業が71~100時間のグループでは87.2%となった。その一方で、残業が101時間以上のグループでは賛同率82.9%。71~100時間のグループを下回った。
「残業ゼロになるよう幹部が仕事のやり方を考えるべき」、どの層からも賛同
・「残業ゼロで終わるように企業・団体の幹部が仕事のやり方を考えるべきだ」という考えへの賛同率には、それほど大きな違いは見受けられなかった。ただし、ここでも71~100時間のグループにおいて、53.7%が「非常に当てはまる」を選んでいた。
多過ぎはむしろ弊害に? 「成長には残業が必要なときも」、残業31~40時間のグループで賛同率ピークに
・「社会人として成長するためには、残業が必要なときもある」という考え方については、残業が0時間のグループで賛同率が41.3%と最も低くなった。残業が31~40時間のグループで賛同率が63.8%と最も高くなったが、40時間を超えたところから賛同率が右肩下がりになった。ただし、「非常に当てはまる」の比率は残業時間が多くなるにつれて増加し、101時間以上のグループでは23.9%が「非常に当てはまる」と回答した。
「残業を減らすのは無理」、残業ゼロと71~100時間のグループで賛同率に3倍の開き
・「自分の勤めている企業・団体で残業を減らすのは無理だと思う」という考え方では、残業が増えるほど賛同率が上昇する傾向が見受けられた。残業71~100時間のグループでは78.7%が賛同した一方、0時間のグループでは賛同率24.2%にとどまった。
残業多いグループは「成果を出したい」から、少ないグループは「残業費をもらいたい」から残業する
・「残業する主な要因」について尋ねた設問への回答を、残業時間別に集計したグラフ群は次のとおり。残業時間によって集計結果に差が生まれたのは「担当業務でより多くの成果を出したい」と「残業費をもらって生活費を増やしたい」の2つ。残業時間が多いグループほど「担当業務でより多くの成果を出したい」ことを「残業する主な要因」として挙げ、残業時間が少ないグループほど「残業費をもらって生活費を増やしたい」ことが「残業する主な要因」になっていることが分かった。
調査概要
調査方法:ネットリサーチ
期間:2017年1月12日~19日
対象:全国の公務員・会社員1万145名