ボルグワーナー、中国の長城汽車向けにデュアルクラッチと制御モジュールを提供

ボルグワーナーは2017年5月22日、中国の大手自動車メーカー長城汽車(GWM)が開発した湿式デュアルクラッチトランスミッション(DCT)向けに、ソレノイドバルブと摩擦材を使用してカスタマイズした「DualTronic」のデュアルクラッチモジュールおよび制御モジュールを提供したと発表した。燃費改善とダイナミックなドライビングを実現するよう設計され、優れた耐熱性、拡張可能なトルク容量、調整可能な発進特性を備えている。

DualTronicクラッチモジュールは、2つの湿式クラッチを偶数ギアと奇数ギアのそれぞれにつなぐことで、動力伝達を妨げずに滑らかなギアチェンジを行う。マルチセグメントの湿式フリクションマテリアルによる優れた耐熱性を備えているほか、トランスミッションの製品寿命の最後まで高いトルク容量と操作時の信頼性を保つことができる。

また、コンパクトな油圧ソレノイドバルブを使用した制御モジュールは、クラッチだけでなくトランスミッションのギア切り替え機構も制御する。これらモジュールで構成されたDualTronicテクノロジーは、コンパクトなモジュール設計で変速機のサイズや重量が抑えられており、燃費の改善にもつながる。

今回DualTronicが搭載されるGWMの7速湿式DCTは、GWMが自社開発したもので、最新の高級車ブランド「WEY」などに搭載されている。

ボルグワーナーは、2013年にGWMと戦略的提携を行って以来、その成長をサポートしている。今回の提供は、排出基準と燃費要件の厳格化に伴い、多くの中国自動車メーカーが、燃費に優れ環境にやさしいテクノロジーを採用し始めていることに対応するものだ。すでに2017年3月から、GWM向けにカスタマイズしたデュアルクラッチモジュールと制御モジュールの大量生産を開始しているという。

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