フェラーリ、V8エンジンを搭載した新モデル「Ferrari Portofino」を発表

フェラーリは2017年9月12日、V8エンジンを搭載したオープン・スポーツカーの新モデル「Ferrari Portofino」を発表した。

Ferrari Portofinoは、先代モデルであるCalifornia Tを40cv上回る600 cvの高出力フェラーリV8ターボ・エンジンを搭載した新しいコンバーチブル・モデル。California Tに引き続き高速で開閉できるリトラクタブル・ハードトップを採用し、大幅な軽量化により、排出ガスを大きく低減している。

搭載された3855ccのV8ターボ・エンジンは、新メカニカル・コンポーネントやエンジン制御ソフトウェア等の導入により、出力を600cv/7500rpmに向上。0-200km/h加速は10.8秒となっている。高強度アルミ合金ピストン、革新的な形状のコンロッド、特殊成型のハイタンブル・インテークマニフォルドによって機械効率を確保し、また適応着火マルチスパーク機能を持つイオン検出システムにより燃費を最適化している。

よりリニアな新型の高/低圧エアダクトによって吸気ロスを削減し、ワンピース構造のエグゾーストヘッダーを使用したエグゾーストシステムにより排気効率も向上させた。さらに、従来型に比べて必要となる油圧を最大30%軽減する可変容量オイルポンプにより機械的効率をさらに最適化し、空冷効果を高めた新型インタークーラーも採用している。

このエンジンは、1秒未満のスロットルレスポンスや、ゼロターボラグといった性能を継承している。こうした性能は、コンパクトなサイズと低回転質量により流体力学特性を改善するフラットプレーン・クランクシャフト、コンパクトな低慣性タービン、各シリンダーの排気パルスの干渉を軽減し圧力を高めるツインスクロール・テクノロジー、圧力波最適化のためにパイプ長を揃えた一体鋳造エグゾーストマニフォルドといった技術によって達成されている。

またPortofinoは、ギアに合わせてトルク伝達量を最適化する、独自開発の制御ソフトウェアによるバリアブル・ブースト・マネジメントを採用している。ギアをアップシフトすると、エンジンから伝達されるトルクが最大760Nmまで増大。これにより高速ギアのギアレシオをさらに高め、燃費を改善し排出ガスを削減している。また低速ギア域では別のトルク曲線を採用し、力強く連続的な加速を実現した。

軽量化の面では、ボディシェルおよびシャシーコンポーネントの完全な見直しが図られ、特に中空コンポーネントを鋳造できる砂型鋳造を導入したことで軽量な一体成型コンポーネントの作成を可能にした。これらにより、Ferrari PortofinoはCalifornia T比で80kg軽量となっている。

さらに、基本的なランニングギアやそのコンポーネント、電子制御システムも向上した。スプリングの硬度を上げたサスペンション設定の変更と、最新のマグナライド・ダンピングシステム(SC-E)の組み合わせによって、ビークルダイナミクスの最適化が図られている。マグナライド・システムは、精密な磁場調整とその速度を改善するデュアルコイル・ダンパーと、路面からの垂直方向の入力周波数に対する動的制御に焦点を当てた独自開発のアルゴリズムを実装した新ECU(第3世代)により機能強化された結果、車体コントロールが改善され、ロールしにくくなっている。

またこのタイプのフェラーリに初めて搭載された第3世代電子リア・デファレンシャル(E-Diff3)と電動パワーステアリング(EPS)は、横方向の限界性能を向上させた。これらコンポーネントの総合機能とF1-Tracトラクションコントロールの組み合わせにより、コーナー進入時および加速しながらコーナーを脱出する際の方向安定性も改善。低グリップ状態でも運転しやすく、ハンドリング性能および多用途性が向上している。

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プレスリリース
Portofinoのピュアなパワー | Ferrari Portofino | Ferrari Portofino

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