MRJ向けエンジン「PW1200G」の国産初号機組み立て完了――三菱重工航空エンジンと米P&W、量産に向けたマイルストーンを達成

三菱重工グループの三菱重工航空エンジン(MHIAEL)と米プラット&ホイットニー(Pratt & Whitney:P&W)は2018年12月13日、三菱航空機が開発を進める国産初のジェット旅客機「MRJ(三菱リージョナルジェット)」に搭載される新型エンジン「Pratt & Whitney GTF PW1200G」の国産初号機組み立てを完了し、P&Wの受領試験に合格したと発表した。この初号エンジンは今後、MRJの試験飛行に使用する見込みだ。

MRJは、三菱航空機の独自コンセプトに基づく次世代のリージョナルジェットで、同機にはP&WのGTFエンジンが独占的に搭載される。PW1200Gは、P&Wの独自技術であるGTF(Geard Turbofan)の採用により、低圧タービンを高速回転させて最適な効率を得る一方、ファンを低速回転させて大幅な騒音低減を実現。燃費性能と環境性能の向上を実現した。

愛知県小牧市のMHIAEL本社工場にあるPW1200Gの生産ラインは、米国連邦航空局(FAA)によるP&Wのエンジン組み立て工場に対する承認を拡大する形で同承認を取得し、量産エンジンの最終組み立てを進める予定としている。これら一連の成果は、PW1200Gの量産準備のための重要なマイルストーンになるという。MRJは現在飛行試験中で、同社は2020年半ばに初号機を納入予定としている。

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