帝国データバンクは2016年3月14日、「2016年度の雇用動向に関する企業の意識について」の調査結果を発表した。正社員の採用予定があるとした企業は62.9%で、2年連続で6割を超えたが、6年ぶりに前年を下回った。
業界別では10業界の内7業界が6割を超えており、最も高いのがサービス業の69.6%、続いて運輸業の69.1%で、建設業や農林水産業、小売業も66~67%台と高水準だ。製造業は65.9%となっている。一方で不動産業や卸売業は40~50%台にとどまっている。
企業規模で見ると、大企業の82.9%は採用予定ありとしており6年連続で前年を上回っているものの、中小企業は57.3%と前年を下回った。
また、非正規雇用では、48.8%の企業で採用予定があるとしているが、こちらも6年ぶりの減少となる。正社員と同様に、大企業ほど数値が高い。
優秀な人材確保のため企業が行っている主な取り組みとしては、「募集方法、内容を多様化」や「自社採用ホームページの公開」、「福利厚生制度の充実(特別休暇など)」、「分煙、禁煙の実施」などが挙げられている。
望ましい選考開始時期については、「分からない」の30.1%、「関係ない」の26.6%を除くと、4月が10.6%で最も多く、3月、6月が8.4%と続いている。