金沢大学は2019年6月17日、中国およびドイツの研究者と共同で、二硫化レニウムの二次元結晶薄膜に与えるひずみの方向によって、正負逆のピエゾ抵抗効果を示すことを発見したと発表した。
ピエゾ抵抗効果は、半導体や金属に機械的なひずみを与えた際に生じる電気抵抗の変化だ。その性質を示す物質は圧力センサーやひずみセンサーなどに応用されている。
今回の研究では、二硫化レニウムのデバイスを作成した上で、交差する2つの結晶軸それぞれの方向に、ひずみの大きさを変化させながら引張応力と圧縮応力を測定。その結果、ひずみを与える方向に応じて正負逆のピエゾ抵抗効果が現れることを発見した。
今回の発見によって、二硫化レニウムの二次元結晶が持つ半導体特性が明らかになった。今後、ひずみセンサーやフレキシブルエレクトロニクス材料、ひずみ可変性光検知装置/発電装置などへの応用が期待されるという。