ジェイテクトは2020年2月27日、欧州連合の化学物質規制「REACH」や「POPs条約」などへの対応として、環境規制に対応した真空・クリーン用新ベアリングを開発したと発表した。
ジェイテクトによると、REACH規則の制限対象物質リストが修正されたことで、2020年7月4日からパーフルオロオクタン酸(PFOA)や、その関連物質が規制の対象となった。
そこで調査したところ、同社で製造、販売してきたKDLグリースを使用したDLベアリングの製造過程でPFOAが発生することが判明。そのため、規制対象物質を含有しないグリースを使用し、環境規制に対応した軸受「EXSEV-EX」を開発した。
EXSEV-EXは、環境規制に対応するだけでなく、従来のDLベアリングと比較して、低発塵、アウトガス、起動トルク、回転トルク、音響、寿命において同等以上の性能を備える。
量産開始は2020年4月を予定。売り上げは1年当たり10億円を見込む。主な販売先は半導体製造装置メーカーやフィルム製造装置メーカーになるという。