- 2020-10-1
- 機械系, 製品ニュース
- CMOS, CMOSレーザーセンサー, E3AS-HL, オムロン, センシングアルゴリズム
オムロンは2020年9月30日、業界初となるセンシング技術の搭載によって検出能力を圧倒的に向上したCMOSレーザーセンサー「E3AS-HL」を2020年10月1日よりグローバルで発売すると発表した。これまで検出が困難だった対象物の安定検出により、人の経験や技能に頼らず、わずらわしい設置設計と調整のゼロ化に貢献する。
搬送物検出に数多く使用される光電センサーは、受光器や反射板の設置が不要なため、センサーの設備設計や取付け工数を削減できる反射形光電センサーへのニーズが高まっている。しかし、これまでの反射形光電センサーは、検出安定性が検出対象物の表面状態の影響によって変化するため、設置設計/調整に人の経験や技能が検出対象物ごとに必要だった。
E3AS-HLは、反射形光電センサーでは検出が困難だった検出対象物も安定検出する。業界で初めて検出対象物からの微小な反射光の増幅によって高感度化し、毎秒1万回の高速サンプリングと独自積算処理のセンシングアルゴリズムを搭載。さらに、センサー内の受光レンズ位置をμm単位の高精度で調整する製造技術により、検出対象物の色、材質、形状の特徴を問わない高い検出安定性を持つという。
検出対象物の形状/表面状態の影響を最小限に抑え、安定して幅広い検出対象物を検出する。ラインビームタイプは、表面形状の影響をさらに受けにくくするという。これまでは難しかった自動車部品、食品/パッケージを安定検出するため、検出対象物ごとのセンサーの選定と調整工数を削減できる。
検出対象物からの微小な反射光の検出により、広い角度範囲での取りつけに対応。設備設計を簡単にする。缶やペットボトルの検出は従来回帰反射形センサーを使用していたが、反射板を不要とし、多列搬送ラインの設計を簡単にするという。
検出面には、業界初となる防汚コーティングを採用。水滴や油、粉塵の付着防止、検出面の曇りを防ぐ。油や粉塵の飛散や蒸気の発生する環境下での誤検出頻度、検出面の清掃回数を削減する。
また、有機ELディスプレイとティーチング方式を採用。経験や技能に頼らず誰でも簡単に設定を最適化できる。リモートでの作業指示は、読みやすい設定メニューや検出状態がひと目でわかる手順化しやすい操作性によって簡単になるという。