Rocket Lab、ヘリコプターによるロケットの空中回収を実験中――ロケットの再利用を目指す

Photo: Business Wire

米Rocket Labは2022年5月3日、打ち上げの燃焼後に落下するロケットを、ヘリコプターを使って空中でキャッチしたと発表した。同社はこの実験計画を「There and Back Again」ミッションと呼び、高頻度の運用と低コストを特徴とするロケットの再利用を目指している。

同社が開発した「Electron」ロケットの打ち上げは今回が26回目、発射場はニュージーランドのマヒア半島にある施設を使用した。Rocket Labによるロケット回収は、海面に着水後の状態で3回成功させた実績をもつ。空中でのキャッチは今回が初の試みで、この成功はロケットの再利用に向けた重要なステップだ。

ロケットをキャッチした大型ヘリコプターは、海上の石油やガスの輸送、捜索救助活動などに使用される「Sikorsky S-92」を改修した機種だ。計画では、燃焼を終えて地上に落下するElectronの第一段ロケットは、高度13kmでドローグシュート(減速用の予備パラシュート)を、高度6kmでメインパラシュートを順に開いて、落下速度を時速36kmまで減速する。実験では、Sikorsky S-92がフックを使って、パラシュートのライン(ロープ状の部分)をキャッチした。

Rocket Labの創業者兼CEOのPeter Beck氏は、空中で回収する難しさについて「落下中のロケットをヘリコプターで回収することは、超音速飛行しながらバレエを踊るようなものだ」と述べた。

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