地球周回軌道を航行したソーラーセイル宇宙船「LightSail 2」、大気圏に再突入――3年半のミッションに幕

The Planetary Society

Planetary Society(惑星協会)は2022年11月17日、2019年6月に打ち上げたソーラーセイル宇宙船「LightSail 2」が大気圏に再突入したと発表した。

ソーラーセイルとは、太陽光の光子を帆で反射させ、その運動量を推進力に変えて航行する技術だ。LightSail 2は、反射率の高いポリエステルフィルムを使用した32m2 の帆を搭載。2019年6月に打ち上げられた後、7月に最大高度を約3km上昇させたことで太陽光による推進を実証し、地球周回軌道上で航行した最初のソーラーセイル宇宙船となった。当初は打ち上げから1年ほどで大気圏に再突入すると見られたが、ソーラーセイルによって大気抗力による軌道の低下を緩和。約3年半にわたり軌道1万8000周、距離にして800万kmに及ぶ航行を続けた後、最終的には大気抗力が推進力に勝り、軌道が低下したことで大気圏に突入して燃え尽きた。

LightSail 2のミッションはこうして終了したが、その成果は今後もNASAや他団体のプロジェクトに役立てられる。その一例として惑星協会は、86m2のソーラーセイルを使用したNASAの地球近傍小惑星探査機「NEA Scout」を挙げ、データを共有したと公表している。NEA Scoutは偶然にも、LightSail 2が大気圏に再突入する前日の11月16日、NASAのアルテミス1号に搭載され、宇宙に旅立った。

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The Planetary Society’s LightSail 2 mission reenters atmosphere, completes mission

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