人間と同レベルでプログラミングができるAI「AlphaCode」、DeepMindが開発

DeepMind Technologiesは、コード生成人工知能(AI)の「AlphaCode」を開発。 AlphaCodeはプログラミングコンテストでほぼ中央値となる成績を収め、人間と同レベルのコーディングスキルを持つことを示した。2022年2月2日の公式ブログで発表されていたが、このたび12月8日に、AlphaCodeについての論文が『Science』に掲載され、表紙を飾った。

DeepMindはAIを開発している企業だ。2015年には、同社の囲碁プログラム「AlphaGo」がAIとして初めて人間のプロ囲碁棋士を破り話題となった。

AlphaCodeは競技プログラミング向けに作られたシステムだ。競技プログラミングでは、批判的思考、論理、アルゴリズム、コーディング、自然言語理解を組み合わせて、予期せぬ問題に対する解決策を創出することが必要となる。予期せぬ問題に解決策を見出すのは、従来の機械学習コミュニティにおいては難しい課題だった。

AlphaCodeの能力は、Codeforcesという世界中から多くの参加者が集まる人気のプラットフォームで開催された、10件のコンテストを用いて検証された。AlphaCodeは競技参加者の上位54%以内の推定ランクを達成し、人間と競えるレベルにあることを証明した。AIコード生成システムがプログラミングコンテストで競争力を持つレベルに達したのは初めてのことだという。

AlphaCodeは問題ごとに大量のC++とPythonのプログラムを作成。それをフィルタリング、クラスタリング、再ランク付けして、10個の候補プログラムの小さなセットを作成して提出するという方法をとっている。そのためにAlphaCodeが使用しているのは、大規模なTransformerモデルだ。同モデルと大規模なサンプリング・フィルタリングを組み合わせることで、解決できる問題の数を大幅に増やせたことが、今回の結果につながった。

関連情報

関連記事

アーカイブ

fabcross
meitec
next
メルマガ登録
ページ上部へ戻る