世界初のサステナブルな海上水素パイロット製造施設が稼働開始

©Lhyfe

グリーンで再生可能な水素製造の世界的パイオニアである仏Lhyfeは、世界初のオフショア水素製造施設である「Sealhyfe」が、大西洋で初めて数kgのグリーン水素を製造したことを、2023年6月27日のプレスリリースで発表した。

Sealhyfeは、2022年9月から2023年5月までフランスのサン・ナゼール港のフレゲート岸壁に係留され、スタートアップに向けた試験が行われてきた。その間、プラットフォームの正確な挙動と性能を記録するベンチマークテストを重ね、オフショアの過酷な条件下での運用に耐え、海上で必要なメンテナンスの回数を最小限に抑えるために、得られたデータをもとに仕様を更新してきた。

さらに、遠隔操作に必要なソフトウェアとアルゴリズムが開発され、20km以上沖合で完全に自律的に動作が可能となったことで、5月19日にフランスのル・クロワジック沖20kmにあるSEM-REV海洋試験場に曳航された。曳航後は、水素アプリケーション用に特別に設計された専用アンビリカルケーブルで、試験場の海底ハブに接続されると、わずか48時間でシステムを再起動し、世界初となる洋上水素の生産を開始している。

Lhyfe社は今後、岸壁で実施されたすべてのテストを数回再現して結果を厳密に比較し、さらに洋上特有のテストに取り組み、隔離された環境での信頼性の高いオフショア水素製造を実現するために、プラットフォームの移動と環境ストレスの管理、グリーンで再生可能な水素製造ソフトウェアとアルゴリズムの検証を含む、独自の操作能力を開発する予定だという。

さらにLhyfe社は、9つのパートナーからなるコンソーシアムの一員としてコーディネートしているHOPEプロジェクトにより、海上で1日最大4トンのグリーン水素を製造し、商業化することを目指しているという。

関連情報

Lhyfe and Capital Energy team up to produce green hydrogen at sea with power from offshore wind farms in Spain and Portugal

関連記事

アーカイブ

fabcross
meitec
next
メルマガ登録
ページ上部へ戻る