東邦テナックスが難燃かつ高強度・高剛性のプリプレグを開発

東邦テナックスは2015年12月24日、難燃で高強度・高剛性の熱可塑性織物プリプレグを開発したと発表した。2016年1月より少量サンプルの有償販売を開始する。

同製品は樹脂の含浸性が高いため、体積当たりの炭素繊維量を55%以上にまで高めることが可能。これにより、高強度・高弾性の炭素繊維強化熱可塑性プラスチック(CFRTP)が製造できるようになった。また難燃性樹脂を採用することで、プラスチック材料の難燃性規格であるUL94において、燃焼が10秒以上続くことのないV-0グレード相当の難燃性を実現した。

さらに熱可塑性のスーパーエンプラの採用で、常温での長期間保管が可能になった。熱可塑性樹脂が母材であるため、使用後に端材を回収してペレット化することで射出成形用の材料として再利用できるリサイクル性も備えている。

幅1m×長さ100mのロール状で供給することが可能。プレス成形機を用いた量産成形技術を加工メーカーとの協力で確立したことにより、成形にかかるタクトタイムを最短で4分程度にまで縮めた。その結果、月産数千個のCFRTPが製造できるようになったという。
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東邦テナックスはすでに、今回のプリプレグを使用したCFRTPの開発をIT家電や医療機器およびスポーツ用品などに向けて進めている。今後はサンプルの有償販売を契機に、産業機器や航空機部材などにも展開するとしている。

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