沖電線は2016年5月30日、150℃の高温環境下で連続1000時間使用可能な「耐熱FPC」を発表した。医療機器、照明、産業機器などへの利用を想定している。
FPC(フレキシブルプリント回路基板)は高密度配線、一括接続、高柔軟性、軽薄性に優れており、スマートフォンなど電子機器内の省スペース化配線材、可動部配線材、基板として普及している。近年では、滅菌加熱が必要な医療機器や産業機器に搭載するモーターの電源など、高温環境で使用する機器で高密度配線や省スペース化が進むのに伴い、需要が高まっているという。
従来のFPCでは使用可能な温度の上限が80度だったが、沖電線が開発した耐熱FPCは150℃の高温下で連続1000時間の使用に耐えられる。その上、150℃で1000時間使用した後も電気的に問題がなく、構造的にも絶縁被覆の接着強度(JPCA規格:3.4N/cm以上)を維持できる。
沖電線は同製品を、6月1日〜3日まで東京ビッグサイトで開催の「JPCA Show 2016」に出展するとしている。