東大、水に溶けないセルロース/プルシアンブルー複合型ナノ材料を開発 放射性セシウム除去に有効

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東京大学は2016年11月15日、低線量の放射性セシウム除去に有効な、水に溶けないセルロース/プルシアンブルー複合型ナノ材料を開発したと発表した。

青色の顔料であるプルシアンブルーは、以前から放射性セシウムを選択的に吸着する物質として知られていた。しかし水との親和性が高く、水分子と結合したコロイドとなり環境へ溶出してしまうという問題があり実用には難しいとされてきた。

今回、研究グループは、豊富な水酸基を持つナノ繊維であるセルロースナノファイバーを活用した。Fe(Ⅲ)イオンをキレート結合を介してセルロースナノファイバーと反応させ、Fe(Ⅲ)/セルロースナノファイバー疑似錯体を作成する方法を開発。さらにFe(II)(CN)64-と反応させることで、セルロースナノファイバーを骨格にしたプルシアンブルーを合成した。このセルロースナノファイバー/プルシアンブルーは、水に溶けない新しい有機/無機複合型ナノ粒子だ。

同研究ではさらにそのセルロース/プルシアンブルー複合型ナノ粒子を、ポリウレタンポリマーなどを用いてスポンジ状の吸着剤/除染スポンジを作成し、除染性能を評価。純水/人工海水での除染効率はそれぞれ99.2%、99.9%という結果が得られた。さらに2015年2月から福島県内で実証実験を行い、1ヶ月で放射線量を半分にまで引き下げるという結果を得ることができた。

今回の開発は、葛飾北斎が描いた絵の青色が溶け出さないことをヒントに考案された。

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