- 2017-4-10
- 海外ニュース, 電気・電子系
- Lockheed Martin, レーザー
米Lockheed Martinは、世界最高となる58kWのシングルビームを発射するレーザー兵器の開発に成功したと発表した。同兵器はアメリカ陸軍宇宙・ミサイル防衛コマンド/戦略コマンドに納品されるという。
レーザー兵器はライフルや銃、爆弾などといった従来の兵器と比較して重力や風の影響を受けず、再装填の手間もかからないというメリットがある。反面、空気中でのエネルギー損失が大きく、大出力で発射することが必要になる。
そのため電力供給や、電力からレーザーへの変換効率が技術課題となる中、Lockheed Martinの開発チームは、単一の小さなスポットにエネルギーを集中させようと物理的限界に近いレーザービームを作り出した。その結果、このレーザー兵器はテストで43%以上という高い変換効率を達成した。
Lockheed Martinのレーザー兵器は、複数のレーザーを束ねたファイバーレーザーを利用。光ファイバーから発生させたレーザーを集め、強力なレーザービームを生み出す。ファイバーレーザーを発生させるサブユニットを追加していくことで、さらに強力なレーザービームを撃ち出すこともできると説明している。
同社によると、将来的にレーザー兵器は、ドローンや膨大な数のロケット、砲撃などの脅威からの防衛に利用される見通し。同社は今後も、さまざまな出力のレーザー兵器を開発し、陸・海・空における任務に活用していきたい考えを示している。
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