竹のコーンを使った弦楽器専用スピーカーを発売――竹の高剛性・高内部損失を活かし、弦を弾くリアルな音まで再現 チヨダ工業

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

オーディオセット

チヨダ工業が2019年9月13日、竹のスピーカーコーンを使用したスピーカー「Vuillaume hommage」を開発し、本格的に発売を開始したと発表した。

Vuillaume hommageは、竹の特徴である「高剛性・高内部損失」を最大限活かしたコーンを使用し、バイオリン等の弦を弾くリアルな音まで再生を可能にした弦楽器専用スピーカーだ。

チヨダ工業では創業以来取り組んできた金属プレスの技術力を活かし、2013年より産業技術総合研究所と共同で世界初の技術「木質流動成形」の研究を開始した。この研究成果として竹のスピーカーコーンを使用したスピーカーを試作したところ、音質が非常に好ましかったことから本格的な製品化へと繋がったという。

竹コーンの成形前と成形後

製品には、産業技術総合研究所との共同研究で実用化に成功した、竹製木質流動成形振動板が搭載されている。木質流動成形とは、木材や竹などの木質材そのものをプレス成形で任意形状に塑性加工する技術だ。

スピーカーの振動板には、振動がどれだけ収まりやすいかを示す「内部損失」の高さと、振動板を伝わる振動の速度「伝播速度」の高さが要求されるという。内部損失は物質自体の特性で決まるもので、紙や木材は高く、金属素材は低い。一方、伝播速度は物質の特性と材質と形状から決まるもので、紙や木材は低く、金属素材は高くなるという。

竹製木質流動成形振動板は、プレス成形することで表面を硬化させ、薄型形状にすることで高い伝播速度の数値を達成している。さらに、素材としての竹は高い内部損失を示すことから、紙製振動板以上に高い次元での性能をバランスよく満たし、紙製振動板以上の高音質を提供できるという。

Vuillaume hommageの特徴は、竹製木質流動成形振動板の採用による高い伝播速度、バイオリン同等のシュラックニス塗装による美しい響き。さらに、キャビネットを複雑六角形状にして定在波を極小化し、音色を最大限活かせる吸音材レス構造とした。また、食物繊維を高強度で圧着することでノイズレスを実現している。

製品名は、バイオリンの名手ヒラリー・ハーンの愛器「Vuillaum」から命名したという。販売価格は22万円(税別)。オーディオセットは32万円(税別)となっている。

関連リンク

プレスリリース

関連記事

アーカイブ

fabcross
meitec
next
メルマガ登録
ページ上部へ戻る