高負荷容量を1.3倍、寿命を2.5倍以上に向上した「自動車用ULTAGE円すいころ軸受」をNTNが開発

NTNは2017年4月28日、「自動車用ULTAGE(アルテージ)円すいころ軸受」を開発したと発表した。従来品と比べて、高負荷容量は1.3倍に、軸受定格寿命は2.5倍以上に、許容回転速度は約10%増に向上。世界最高水準の高負荷容量と高速回転性能になったとうたっている。

NTNは2014年4月に、軸受内部設計を見直すことで高負荷容量と高速回転性能を大幅に改善した「自動車用ULTAGE大形円すいころ軸受」を発表。大形円すいころ軸受向けに開発した最適設計技術を改良し、小型の円すいころ軸受にも適用した。高負荷や偏荷重が作用する場合でも、転動体(ころ)と軌道輪(内外輪)の接触面圧を均一になるように形成することで、負荷容量や寿命を大きく向上させた。

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さらに、軸受定格寿命を従来品比で3.8倍以上に向上させた高機能タイプも開発した。独自の特殊熱処理加工を組み合わせることで耐焼き付き性を強化。異物混入などが起きる過酷な潤滑条件にも対応できるという。

自動車用の円すいころ軸受は、トランスミッションやデファレンシャルの動力伝達部などに組み込まれている。自動車の高出力化により負荷が大きくなり、ハウジングが軽量化されたことで剛性が低下して偏荷重が増加。過酷な使用条件でも対応できる高い荷重負荷能力が求められるようになっているばかりか、省燃費化と高効率のために低トルク・低昇温による高速回転性能も必要とされている。

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