大真空、厚みを従来品の半分以下に抑えた水晶タイミングデバイスを製品化

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DS1008J

水晶デバイスメーカーの大真空は2017年6月13日、従来とは異なる構造により薄型化を実現した水晶タイミングデバイス「Arch.3G(アークスリージー)」シリーズを製品化すると発表した。振動子、発振器ともに、厚みを従来構造の1/2以下に抑えた。世界最薄(同社調べ)だという。

水晶素子をパッケージへ搭載する際、製品が小型化するにつれ、導電性接着剤の塗布精度や搭載位置などのマージン確保が難しくなることが製品及び工程設計上の課題となっていた。同シリーズでは、同社が独自開発した接合技術であるFine Seal技術により、水晶を母体とする3層のウェハーを貼り合せるWLP(Wafer Level Package)にすることで、従来と同等の気密性を実現。この構造により導電性接着剤を用いずに保持部と振動部を一体構造とし、工程上の課題を解決するとともに、耐衝撃性も改善した。さらに、真空雰囲気下でウェハー洗浄から貼り合せまでを行うことで品質リスクを低減し、信頼性が重要となる車載用途での利用も視野に入れる。

また、ATカットの水晶デバイスは高周波化にともない水晶素子が薄くなるため、プロセス起因の品質や生産性に関する課題があった。同シリーズではWLPを採用したことで生産工程でのハンドリングが容易となり、これらの課題も解決した。今後、基本波で200MHz程度まで対応し、高周波化が求められるWi-Fi市場や、データセンターなどの情報ネットワーク関連製品向けに提案して行くという。

さらに、大幅な薄型を実現したことで、SiPモジュールやICパッケージへの内蔵など、水晶デバイスの新たな実装シーンへの対応や、パッケージの端子デザインの柔軟な対応も可能になるとしている。

同シリーズの構成は、振動子がDX1008J、DX0806Jの2種、発振器がSPXO(温度制御または温度補償をしていない水晶発振器)のDS1008JとTCXO(温度補償水晶発振器)のDB1008Jの2種。現在製品サンプル対応中で、2018年5月に量産を開始する予定だ。

振動子

振動子

発振器

発振器

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