NTNは2017年10月25日、多目的オフロード車両に最適な、最大作動角39度のしゅう動式等速ジョイント「超高角DOJ」を開発したと発表した。
近年北米を中心に、4輪バギー車の需要が増加している。特に、SSV、UTVあるいはROVとも呼ばれる、2~4人以上が搭乗可能な丸ハンドルタイプの多目的オフロード車両が人気を博している。こうした車両では、走破性や乗り心地改善のため、車高が高くなり、またサスペンションのストロークが大きくなるなどにより、エンジンやモータの力を車輪に伝えるドライブシャフトには、より大きな角度対応が求められる。しかし、ドライブシャフトの車体側のしゅう動式等速ジョイントでは大きな角度を設定することに課題があった。
今回開発されたしゅう動式等速ジョイントは、多目的オフロード車両用途に向け、従来30.5度であった最大作動角を業界最大という39度に広げたほか、超高角時の強度や耐久性も確保した。より大きなトルクを伝えるためボール径を大きくし、ボールを保持するケージ(保持器)も肉厚設計としているが、軽量・コンパクト化技術により、多目的オフロード車両に搭載できるよう外径寸法の増加は8%以下に抑えている。
同開発品は、10月27日~11月5日に東京ビッグサイトで開催される「東京モーターショー2017」に展示するという。