「EV(電気自動車)シフト」が鮮明に打ち出された「第45回東京モーターショー2017」。自動車メーカーによるコンセプトカーが脚光を浴びる中、自動車機器メーカーによるEV向けの各種ユニットの展示も目にとまった。
ボッシュは、電動パワートレイン「eAxle」を日本初出展。モーター、パワーエレクトロニクス、トランスミッションを一体化させたユニットで、小型車からSUV(スポーツ用多目的車)まで、さまざまなタイプの車に搭載できる。
モーター、パワーエレクトロニクス、トランスミッションを1つにまとめたことで、小型化・軽量化につながった。電気効率・機械効率も向上。バッテリーからのエネルギーを、タイヤに挿したドライブシャフトに届けるまで、6%ほどしかロスしない。モーター、パワーエレクトロニクス、トランスミッションをそれぞれ別に搭載した場合は「一概には言い切れないが、10%ほどはロスするのではないか」(同社)ということだ。
eAxleは要求出力・トルク・搭載要件を基に、いくつかのパラメーターを調整して最適化することで、最高出力50~300kW、最大トルク1000~6000Nmの間でカスタマイズ可能。重量は、最高出力150kWの場合、約90kgになる。
eAxleは2019年から量産を開始。中国・ドイツなどで製造する見込みがある。「ボッシュとして、市場シェアの何%を目指すとは言えないが、大きなビジネスになると期待している」という。