トピー工業は2017年11月7日、竹中工務店、岡谷鋼機と共同で、スマートフォンによる無線操作で資材搬送ができる全方向移動クローラー型搬送支援ロボット「クローラーTO(トゥ)」を開発したと発表した。
建設現場において、荷捌きスペースが狭い場合、フォークリフトを使っての工事用エレベーターへの資材積み込みができず、搬送用台車を使って作業員がエレベーターまで搬送して積み込む必要がある。台車による資材の搬送は、作業員にとって重労働となり、なおかつ積み込みに時間が掛かるという課題があった。
クローラーTOは、スマートフォン操作で重量物を搭載した台車の下に潜り込み、リフター機能を使って持ち上げて資材を搬送することができる。狭いスペースでも利用できるため、建設現場での搬送作業を省力化し、作業員の負荷軽減と効率化が可能になる。
クローラーTOの移動機構には、トピー工業が東北大学の研究成果をもとに実用化した、前後左右に細かい移動が可能な「OMNICRAWLER」が使われている。
本体サイズは54×92×24.6cm、重量が120kg。走行速度は3km/hで移動時間は2~4時間。積載重量は500kgだ。
トピー工業ら3社は今後改良を重ね、2018年2月を目標にレンタルおよび販売を開始する計画だ。また、トピー工業はOMNICRAWLERを使ったさまざまなロボット開発に取り組んでいくという。