- 2018-2-21
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- E-Powerbox, Eneco, Port-Liner, 運河のテスラ
オランダの海運会社「Port-Liner」が所有する、「運河のテスラ」と呼ばれる電気推進コンテナ船が、2018年8月に進水することが明らかになった。
このコンテナ船は、全長52メートル、全幅6.7メートルの自律航行船で、ヨーロッパを代表する3つの港、アントワープ、アムステルダム、ロッテルダムの間でコンテナ輸送を行う。
Port-Linerの電動コンテナ船は、24個のコンテナ、最大425トンの貨物を乗せて、15時間航行することができる。搭載される「E-Powerbox」と呼ばれるバッテリーは、ISO規格の20フィートコンテナー(長さ約6メートル、幅約2.4メートル、高さ約2.6メートル)と同じ大きさで、コンテナターミナルで充電のための積み降ろしが可能だ。充電は風力、太陽光などの再生可能エネルギー源を使って行う計画で、充電ステーションについては3つの港湾局で協議中とのことだ。
アムステルダム港に関しては、2017年12月1日に風力発電事業を行うオランダのEnecoと、風力エネルギー供給に関するパートナーシップを結んでいる。アムステルダム港は持続可能な経済発展を目指しており、その一環として2018年1月からゼロエミッション船の港湾税を20%割り引く措置をとっている。これも電動コンテナ船の導入を後押ししたといわれている。
Port-Linerは2018年第3四半期には全長110メートル、全幅14メールの、さらに大型のコンテナ船を導入する考えのようだ。このコンテナ船には、E-Powerboxを4つ搭載し18~35時間の航行が可能になるという。