光をあてる方向によりさまざまな形に変化する有機結晶――大阪市立大などが発見

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大阪市立大学は2018年2月19日、カリフォルニア大学との共同研究グループが、光をあてる方向を変えるとさまざまな形状に変化する結晶を発見したと発表した。

光の刺激によって駆動するフォトメカニカル材料は、非接触で遠隔でも操作できるため、次世代材料として注目されている。従来フォトメカニカル材料としては、フォトクロミック化合物から構成される液晶性ポリマーやゲルがあるが、同研究グループは、より硬く、強度のある「結晶」に注目。同研究グループが2007年に「Nature」にジアリールエテン結晶の光照射による可逆的な結晶形状変形および屈曲を報告して以降、世界各国でさまざまなフォトクロミック化合物の結晶のフォトメカニカル効果が研究されてきた。しかし、それらの挙動のほとんどが屈曲であり、より複雑な動きを示すフォトメカニカル結晶の探索が求められていた。

今回の研究では、ジアリールエテン結晶のフォトメカニカル効果について、光照射方向を変化させるという新たなアプローチから、フォトメカニカル挙動の制御を試みた。その結果、ジアリールエテンからなるリボン状の結晶に紫外線を照射するとHelicoidタイプのねじれ、角度をつけて光照射するとCylindrical helixタイプのねじれ(らせん)、真下方向から照射すると、若干のねじれをともなったBending(屈曲)が起こることが分かった。そしてこのように、同一の結晶に照射する光の方向を変えることで、フォトメカニカル挙動のモードを制御することに成功した。

同研究は、フォトメカニカル結晶の新たな可能性を見出したもので、光照射の条件を変えることでさらに複雑なフォトメカニカル効果を示す材料の開発が可能になるという。また、今回発見されたのは髪の毛の10分の1程度の大きさの結晶であることから、非常に小さな光駆動装置としての応用が期待できるという。

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