パナソニックとアスター、次世代産業用モーターの共同開発を開始 高密度成形コイルで小型、高効率目指す

開発品イメージ

パナソニックのオートモーティブ&インダストリアルシステムズ社(以下、パナソニック)とアスターは2018年4月16日、次世代産業用モーターの共同開発を開始すると発表した。高密度成形コイルの採用で小型かつ高効率のモーター開発を目指す。

ロボットや設備の小型化、工程作業時間の短縮、より高精度な制御といった要求の高まりを背景に、産業用モーターにはさらなる小型化と高効率化が求められている。そのためにはコイルの高密度化が必要となる。

アスターは、従来の丸線を利用したコイルに比べ大幅に巻線密度を向上できる、独自の高密度成形コイル技術を開発している。従来の丸線コイルの占積率(コイルスロット面積に占める導体の割合)は55%前後だが、成形コイルは、板状の導体を積層してコイルを構成するため、コイルごとに自由な形状設計ができ、最適に設計された場合、占積率を90%以上と大幅に向上できる。これにより、30%の抵抗値低減、20%の高放熱化を図ることができる。

成形コイルとは

一方パナソニックは、産業用モーターとして業界最小(同社調べ)のサーボモーターを量産している。今回の共同開発により両社の技術を融合することで、サーボモーターについて同社現行品比で体積20%以上減の小型化と、同社現行品比で損失10%減の高効率化を目指す。

今後、産業用ロボットや産業機器向けを想定して開発を進め、2019年度から順次サンプル提供を開始する予定だ。

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