JSOLは2018年6月26日、モーター設計ツールWEB版「JMAG-Express Online」サービスを2018年6月より開始したと発表した。同サービスはWEBアプリケーションとして提供され、パソコンだけでなく、タブレット端末やスマートフォン上でもモーター設計を行える。インストール不要で、登録すれば無料で利用できるという。
モーター設計はこれまで、経験とルールベースで行ってきたが、JMAG-Express Onlineを用いることで、システム要求を満たすことを確認しながら、モーターの仕様を固めていくことができる。具体的なモーター形状や構成までを踏み込んで検討することで、無駄の少ない効率的な開発が可能となる。
入力パラメーターは形状テンプレート、材料、巻線および駆動条件。これらを設定すると、起動電圧定数、トルク定数、インダクタンス特性、電流vsトルク特性、回転数vsトルク特性、鉄損/銅損特性などが瞬時に出力される。
例えば、EV用モーター開発時におけるシステム設計では、「システム要求からのモーターの体格や出力を割り出し」、これをもとに「可能性のあるモーターについてエネルギーフローの検討を行い、モーターへの基本要求を決定」、その後「モータータイプの選定を最大トルクと最大出力の評価によって行い、効率やコストからモーター形状、構成を検討」といった利用法が考えられる。
形状作成や駆動条件の設定などもテンプレート値に入力するだけで行える。スマートフォンやタブレットでも電卓感覚で設計・検討を行うことができ、顧客や社内などでの打ち合わせ時にも利用できるという。