国内ガスエンジンメーカーとして初めて、大型ガスエンジンでの水素30%混焼技術を開発 川崎重工

水素混焼技術を搭載したグリーンガスエンジン(完成予想図)

川崎重工は2022年3月16日、発電出力5MW以上の大型ガスエンジンで、国内ガスエンジンメーカーとして初めて、水素を体積比30%までの割合で天然ガスと混焼して安定した運用ができる燃焼技術を開発したと発表した。実証運転により、水素混焼時でも安定して運用できることを確認している。

天然ガスに比べ燃焼速度が速く、燃焼温度が高い特性を持つ水素は、技術課題として異常燃焼や燃焼室部品の過熱などがあった。そこで、開発した混焼技術を活用し、発電出力や水素混合比率に応じて燃焼状態を適正に制御できるシステムを構築。実証運転を実施し、このシステムを搭載した単気筒機で、水素混焼時でも安定した運用ができることを確認した。

同社は現在、水素混焼技術を搭載した「カワサキグリーンガスエンジン」を開発している。新機種は、必要最小限の変更で水素混焼ができることをコンセプトとし、従来型ガスエンジンをベースに水素供給系統の追加などをしている。

新機種は、180台以上の販売実績があるエンジンの信頼性を継承しつつ水素エネルギーを活用でき、体積比30%の割合で水素を天然ガスと混焼した場合に、CO2を天然ガス専焼と比べ年間1000トン削減できる。現在稼働中の同社製ガスエンジンの改造と水素混焼モデルは、2025年の市場投入を予定している。

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