カルシウムイオン電池の実現へ指針立つ――電解液に水添加で反応が高速化

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豊橋技術科学大学は2018年12月7日、電解液に水を添加しその構造を変化させることで、リチウムイオンに比べ非常に緩慢とされるカルシウムイオンの動きを高速化できることを、同大電気・電子情報工学系の研究チームが発見したと発表した。

今回の研究成果は、カルシウムイオン電池実現への重要な指針を示すものだ。カルシウムイオン電池は、電源電圧がリチウムイオン電池に匹敵し、それ以上の安全性を備えている。資源量もより豊かで、加えて低コストな次世代二次電池である。だが、イオンの動きが非常に低速という欠点があり、その改善が求められていた。

実験の結果、放電・充電時に発生する過電圧が水の添加により著しく減少し、カルシウムイオン電池の反応が高速化する現象が生じていることが判明した。研究チームは、添加された水がカルシウムイオンの周囲の有機溶媒を減らし、さらにカルシウムイオンからマイナスイオンを切り離した結果、この現象が発生したとする。

研究論文の筆頭著者である博士後期課程の村田芳明氏は、「カルシウムイオン電池の性能を向上させるには、電解液の中でカルシウムイオンにマイナスイオンが付いておらず、さらには剥がれやすい溶媒分子が付いていることが好ましい」と説明する。

村田氏によると、カルシウムイオン電池を実現するには、水を含有せず上述の特徴を持つ電解液を発見する必要があるという。研究チームは本研究の成果を生かし、リチウムイオン電池を超える性能のカルシウムイオン電池の開発を進めるとしている。

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