新型LSD「TORSEN Type-B」が、ルノー メガーヌ R.S. カップに搭載――独自の技術で車両の旋回性と安全性を向上 ジェイテクト

ジェイテクトは2019年2月21日、同社が生産する歯車式LSD(リミテッドスリップデフ)TORSEN(トルセン)の新設計品が、同年3月に発売予定のルノー メガーヌ R.S. カップに搭載されると発表した。

トルセンとは、自動車の旋回時に左右輪もしくは前後輪のトルクを最適配分する駆動装置LSD(リミテッドスリップデフ)の一種。ヘリカルギヤを用いて差動制限を行うLSDとして、高いトルク配分性能と高耐久性を誇る同社の製品の一つだ。同社では現在、主に四輪駆動車に搭載され前後輪のトルク配分を行う「TORSEN Type-C」と、スポーツタイプの後輪駆動車をはじめ前輪駆動車にも搭載され主に左右輪のトルク配分を行う「TORSEN Type-B」を、日本、ベルギー、アメリカで生産している。

これまでTORSEN Type-Bにはサイドギヤを分割し、結合部にヘルカリスプラインを採用して左右輪のトルク配分比を高め、トラクション性や走行時のフィーリングを向上する高性能な仕様の製品があった。

今回の新設計品は、更にヘルカリスプラインをワンウェイ構造とすることで、アクセルオンの時は差動制御が大きく機能しトルク配分比を大きく高める一方、アクセルオフの時には差動制御の効きを抑えることを実現。搭載車両の特徴に則した最適なトルク配分とドライバビリティの向上を実現した。日本と欧州が共同で設計をし、ベルギーの生産拠点(JTEKT TORSEN EUROPE)で生産する。

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