NASAのMars 2020ローバー、レーザーで岩石を吹き飛ばす「SuperCam」を搭載

Credit: NASA/JPL-Caltech

NASAの次の火星探査ミッション「Mars 2020」では、2020年7月の打ち上げ後、2021年2月18日に火星到着が予定されている。Mars 2020は、居住性の研究、微生物生存の痕跡の調査、サンプルの収集、そして将来の有人ミッションの準備と、様々な任務を帯びている。このためMars 2020のローバーには、2012年8月に火星に着陸した「Mars Science Laboratory」のローバー「Curiosity」の性能を越える機器が搭載される。そのひとつがローバーのマストに取り付けられる「SuperCam」と呼ばれる強力な計測器だ。

SuperCamは、Curiosityに搭載されている「ChemCam」を改良したものだ。ChemCamは、カメラ、レーザー、スペクトログラフから成る装置で、レーザーを火星の岩石や表土の極めて狭い領域(1ミリ未満)に照射し、発生するプラズマをスペクトログラフで分析し、物質の微細構造を調べる。

SuperCamは、ChemCamと構成は同じだが更に強力なレーザーを搭載しており、岩石や表土を砕いて化学組成を分析することができる。また、7メートル以上離れた目標に焦点を合わせられるため、ローバーのアームの届かない所の調査が可能だ。さらに、分子も分析できるうえ、カメラは白黒だけでなくカラー写真も撮ることができる。

Curiosityは我々に様々な発見と驚きをもたらしてくれたが、Mars 2020のローバーはさらなる発見を与え、火星移住の夢にまた一歩近付くことが期待されている。

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Mars 2020 Rover Gets a Super Instrument

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