米NASA、UFOを含めた未確認航空現象の研究を開始

米NASAは2022年6月9日、未確認航空現象(UAP:Unidentified Aerial Phenomena)の研究を開始すると発表した。同研究は、国家安全保障と航空安全の重要課題と位置づけられている。UAPは、未確認飛行物体(UFO)だけでなく、光線などの多様な「現象」も研究対象とする。

現時点ではUAPの観測事例数は限られるため、収集した情報から科学的な結論をすぐに得ることは難しい。同プロジェクトはこの前提に立ち、可能な限り確度の高いデータセットを揃えて、最善の分析方法を探る予定だ。具体的な研究のアプローチは、過去に収集して利用可能なデータを整理し特定するとともに、今後のデータ収集方法を確立し、それらのデータを利用してUAPの科学的理解の促進に焦点を置く。

なお2020年には、米国防総省がUAPTF(UAPタスクフォース)を設立し、さらに後継組織となるAOIMSG(Airborne Object Identification and Management Synchronization Group)がある。政府全体で役割等が調整されているが、今回のNASAの施策とは直接関連しないという。

NASA本部で科学担当副管理者を務めるThomas Zurbuchen氏は、「NASAの科学的発見のツールは十分な実績があり、本プロジェクトでも適用できる」述べている。

同研究は2022年秋にスタートし、約9カ月間の活動を予定する。研究成果のレポートは、公開性、透明性、科学的な完全性に関するNASAの原則に沿って構成され、発行される予定だ。

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NASA to Set Up Independent Study on Unidentified Aerial Phenomena

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