ヒュンダイ、ハイブリッド車の変速時間を30%削減するアクティブシフトコントロール(ASC)を開発

韓国の現代(ヒュンダイ)自動車グループは2019年7月19日、ハイブリッド車向けアクティブシフトコントロール(ASC:Active Shift Control)トランスミッション技術を開発したと発表した。ギアの変速時間が30%短縮し、快適なドライビングと燃費の向上を提供する。新型「Sonata Hybrid」に初搭載された後、ヒュンダイや傘下の起亜(キア)自動車のハイブリッドモデルに搭載する予定だ。

ヒュンダイのハイブリッド車は、既存のトランスミッションのトルクコンバータの場所にハイブリッドモーターを収納するため、トルクコンバータを搭載していない。そのためトルコンによる変速時のエネルギー損失はないものの、滑らかなギアチェンジを行うためエンジンとトランスミッションの回転数差を無くす必要があり、そのため変速時間が長くなる。

ヒュンダイが開発するASC技術では、新しい制御ロジックソフトウェアをハイブリッドコントロールユニット(HCU)に適用し、ハイブリッドモーターを制御して、エンジンとトランスミッションの回転速度を合わせている。HCUはモーターに内蔵されたセンサーを使って、トランスミッションの回転速度を1秒間に500回モニターし、素早くエンジンの回転速度とトランスミッションを同期させる。これにより、変速に要する時間を500msから350msへと30%短縮しつつ、滑らかなギアチェンジを実現する。これは加速性能と燃費の向上だけでなく、トランスミッションの耐久性向上にもつながる。

「ASC技術は自動変速に正確なモーター制御を組み込んでおり、卓越した革新的技術だ。燃費を抑えるだけでなく、より楽しいドライビングをユーザーに提供するだろう」と、副社長兼パワートレイン制御システムグループ長のKyoungJoon Chang氏は語る。

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Hyundai Motor Group Develops World First Active Shift Control for Hybrids to Enhance Fuel Economy and Joy of Driving

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