- 2019-8-14
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- ゼロエミッション社会, フラウンホーファー研究機構, 再生可能エネルギー, 発電
環境意識の高いドイツでは、再生可能エネルギーによる発電量が火力・原子力による発電量をついに越えたようだ。
フラウンホーファー研究機構の公表する発電量に関するデーターによれば、2019年7月末時点での総発電量約300テラワット時のうち、水力、バイオマス、風力および太陽光による発電が47.3%を占める。これに対し、石炭火力と原子力と合計は43%で、再生可能エネルギーによる発電が火力・原子力を上回った。
2018年と2019年を比較すると、原子力の比率は13.2%から13.1%でほぼ同じだが、石炭火力は37.2%から29.9%へと減少している。これに関連して、ドイツ政府の石炭委員会は2038年までに石炭火力を全廃することに合意したとする報告書を発表しており、この傾向は今後も続くと見られる。
2019年上半期は特に風が強く、2018年上半期に比べ風力発電量が20%増加したという大きな理由はあるものの、太陽光発電も8.4%から10%へ増加しており、ドイツは持続可能なゼロエミッション社会の実現に向けて、着実に前進しているといえるだろう。